団子虫

生来の気質である。一日の予定やら1週間、一月、というのは苦手だ。迷路に放り込まれた団子虫よろしくジタバタして生活して来た。行き当たりばったりの口である。果たして毎日は冒険譚の連続で、俺の人生って感じだった。
一方でせねばならないことへの強迫性はかなり強い。手帳にスマホにリマインダーに、と記入するのはいいが、自分の容量を超えているものだから、どれが「正しい」予定なのかわからなくなり、周囲に迷惑をお掛けする結果となる。勿論、自宅を最後に出る時には出発後10分程経過して戻るということもある。脱水が悪いと知れば風呂に飲料水を持ち込む。こういうことどもは「出来ていない」時に強いストレスとなる。まあ、自分で自分を苦しめているのだから、滑稽である(が、本人は真剣だ)。
こうした性質を調和しようとしていたのは、ひとつは馬力だったのだろう。そもそもが多動・衝動のきらいがあるのでその点は「無理」「無駄」という観点からは大きな反省を迫られそうだが、そういう人はやっぱりそうなるのだ。
そして、ちょっと無理ができない情況に陥ってしまった。酒量や食事について、更なる「予定」を組まねばならなくなる。今夜宴会があるが、さてどうしようか。そう考える。これまでなら、一日の最後に酒が飲めるというだけで幸福感が高まった。今日は飲まずに早めに帰ろうと決めておかねばならない。ぼくを知る方々なら、「えー? お前が飲まないって冗談だろ」という反応が返ってくるに違いない。「普通のひとの一生分あるいは二生を飲んだ」のだから、諦めるしかない、という冗談も言ってみたものの、これは割と悲しい。
そう。退院後に「俺の人生、俺が決める。医者の言うことなんざぁ、聞いてられっかい」とこれまでと同じように飲み食い吸いをする方々もある。その様子を賞賛する人たちもある。それはそれでいいと思う。ぼくはそういう意味では大多数のひとりであり、今後の自分がどうなってしまうのだろうかと不安に戦く。むしろ、戦いていたい。過去の自分に責めを負わせることもする。見た目は花火みたいに太く短くパーッと、と思われるが、勢いはそうだったけれど、高い血圧に恐れを抱いていたし、心電図結果が5%に入る特異なグラフだと言われてこれまた表現出来ないような気分を抱いた。

実は、団子虫、一定の規則性で迷路を最後には解いてしまう。そういう毎日もいい。いやいや、生来の気質なのである、これが。

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